離婚後も夫名義の家に住み続けられる?住宅ローンがある場合の注意点と解決策
2026/08/06
カテゴリースタッフブログ

離婚後も今の家に住み続けられる?
「離婚した後も、今住んでいる家にそのまま住み続けることはできますか?」当事務所にご相談に来られるお客様から、非常に多くいただく質問です。
その背景には、「子供の転校を避けたい」「住み慣れた生活環境を変えたくない」といった、お子様を想う親御心の切実な理由があります。
例えば、「子どもが高校を卒業するまでは今の家で暮らさせてあげたい」というケースなどです。
結論から申し上げますと、原則として名義人である夫が同意すれば、離婚後も妻や子が住み続けることは可能です。
ただし、「住宅ローンの返済中」である場合は話が別です。
知らずに進めると重大なトラブルに発展する、2つの大きなリスクについて解説します。
住宅ローン返済中に潜む「2つのリスク」
1. 銀行との契約違反になる可能性
一般的な住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)は、「ローンを借りた本人がその家に住み続けること」が大前提です。
そのため、夫が家を出て妻や子だけが住む状態は、銀行から「担保物件の無断賃貸」や「資金使途違反(住宅用ではなく別目的での使用)」とみなされる可能性が非常に高いです。
2. 契約違反が発覚した際のリスク
もし銀行に無断でこの状態を続け、後から発覚した場合、以下のような厳しいペナルティを科される恐れがあります。
住宅ローンの一括返済要求:最悪の場合、「期限の利益の喪失」を理由に、残債すべてを今すぐ返すよう求められます。
金利優遇の取り消し:低い金利(優遇金利)が取り消され、高い店頭金利(基準金利)まで引き上げられてしまう可能性が高いです。
離婚後も今の家に住み続ける「3つの方法」
では、リスクを回避して今の家に住み続けるにはどうすればいいのでしょうか。
現実的な方法は次の3つです。
1. 妻の名義でローンを組み替える(借り換え)
一番安全で、後腐れのない理想的な方法です。
夫から妻へ住宅名義も変更できます。
注意点:妻単独でローンを審査に通すだけの「安定した収入(資力)」が必要です。
現実的にはハードルが高く、レアケースと言えます。
2.離婚後も「元夫と同居」を続ける
離婚はするものの、元夫・妻・子がそのまま同じ家に住み続ける方法です。
注意点:名義人(債務者)が居住しているため銀行との契約違反にはなりませんが、精神的な負担や新しい生活への影響を考慮する必要があります。
銀行に事前相談し、承諾を得て妻・子だけが住む
夫が退去する前に、必ず銀行へ事情を説明して相談します。
転勤や離婚など、やむを得ない事情であると判断されれば、一括返済などの最悪の事態は免れる可能性が高いです。
※注意点:夫と妻の間で「賃貸借契約」を結ぶなどの条件を提示されるケースがあります。
また、優遇金利が使えなくなる可能性(金利上昇)は覚悟しておく必要があります。
見落としがち!その他の重要チェックポイント
住む方法が決まった後も、以下の条件を明確にしておかないと後々トラブルになります。
火災保険・地震保険
建物の所有者(名義人)と、保険の被保険者(対象者)が一致していないと、万が一の際に保険金が降りないリスクがあります。
固定資産税の負担
名義を妻に変えない限り、国からの請求書は夫に届きます。
実際の支払いをどちらが負担するのか、事前の取り決めが必須です。
修繕費・メンテナンス費
外壁塗装や水回りの故障など、将来必ず発生する維持費をどちらが何割負担するのかを決めておかないと、泥沼の争いに発展します。
まとめ:後悔しないためには「公正証書」の作成を
後からトラブルになって後悔しないためには、最低でも「離婚協議書」できれば「公正証書」を作成をしておくことを強くお勧めします。
離婚後に今の家に住み続けるためには、ローンの問題だけでなく、家賃・税金・修繕費の負担など、決めるべきことが山積みです。
口約束だけで済ませてしまうと、数年後に「夫がローンや税金を滞納して家が差し押さえられた」「突然出ていくように言われた」といった悲劇が起こりかねません。
これらを防ぐために、話し合った内容は必ず「離婚給付契約公正証書」として形に残しておくことを強くお勧めします。
行政書士TOMO法務事務所では、不貞行為による慰謝料請求や離婚問題だけでなく、こうした「離婚後の住まいやローン」に関する複雑な問題のにも対応しております。
「夫とどう交渉すればいいか分からない」「将来の不安をなくして再出発したい」という方は、まずは一度お気軽にご相談ください。




















